以前、東洋経済に『留学で「人生棒に振る人」が陥る3つの勘違い』というコラムが掲載されていました。
→ http://toyokeizai.net/articles/-/116483
同コラムでは「社会人留学」にスポットを当てていますが、社会人留学であれ、学生留学であれ、そこは必ずしも「夢つかむ場所」とは限らないというのが今回のお話です。
「留学」すれば夢が叶うわけではない
EXSでは学生向けの語学研修プログラムを実施していて、参加者に参加動機を聞くと多くがそこに「夢」があると言います。
私たちはプログラムの企画時にプログラムを通して学生たちに得てもらいたいものを話し合います。その中にはもちろん彼らの「夢」を叶えられる様な要素が含まれている様にというものが多数含まれていますし、これらのプログラムへの参加は多くの学生たちが「夢」へと向かう手助けをすると信じています。
しかし、中には「参加するだけで」夢に大きく近づけると安易に思っている学生も少なくないというのが私たちが持っている印象です。
東洋経済のコラムで紹介されている3つの勘違いとして、
- 英語力がUPしても、日本で求められる素養はそれだけではないコト
- 海外生活に慣れすぎると帰国後日本に適応できなくなる場合があるコト
- 留学経験からプライドが強くなり、妥協できなくなるコト
私なりに要約するとこの様な点が指摘されていました。
それぞれ、私の様にアメリカ生活も長く、多くの留学生を見て来た者には実にわかりやすい”あるある”ですが、今まさに留学に「夢」を見ている人にはどうかな?と思いました。
私自身も2度の留学経験があり、その気持ちもわかります。
しかし、断言できるのは、「留学すれば世界が変わる」わけでは決してないというコトです。
逃げの留学は必ず失敗する
日本は立派な国だと思います。
安全で、四季があり、経済水準もよく、何より人殺しが日常茶飯事ではないことは多くの紛争・戦争を抱える国・地域と比べるまでもなく住む人が「幸せ」と感じるべき要素でしょう。
しかし多くの日本人は「外」に憧れます。
私に言わせれば無い物ねだりな気もしますが、それでも本当に多くの人が海外に憧れ、「夢」を見ます。
私たちはその想いにできるだけ応えられる様に日々頑張っているつもりですが、想いに応えるひとつとして、勘違いを事前に正すことも重要と考えており、今回のブログもその一環です。
確かに海外には「夢」や「可能性」があります。
しかし、日本国内で見つけられないわけではないということです。
留学相談を受けるとき、実に半分くらいの人に「逃げ」を見ます。
日本で上手くいかない、失敗した、道に迷ったという人たちが、海外に出ることでそこから脱却したいという声です。
しかし冷静になって考えていただきたいのが、「本当にそうだと思える根拠はなんなのか?」ということです。
確かに”海外経験”、”英語が話せる”、”アメリカに友達がいるよ”などのキーワードは見栄えがいいかも知れません。
しかし東洋経済が紹介する例の様に、仮に留学先で頑張り、能力を得たとしても帰国後の輝かしい未来が保証されているわけでもなければ、実は多くの留学生が留学先で「腐ってしまう」のです。
なぜでしょう?
多くの留学者が”腐る”理由
「腐ってしまう」理由はいくつか考えられますが、多くはおそらく、「隣の芝は蒼い」状態で海外に飛び出したからだと私たちは考察しています。
つまりは「無い物ねだり」で日本で得られないと決めつけた何かを求めて海外に出た人たちは結局その先で探し物が見つからず、諦めてしまうのです。
特に「逃げ」の姿勢で挑んだ留学ではその傾向が強くなります。
日本でくすぶり、日本で成功できない人たちが留学した時、それは「逃げ」です。
いまの日本で得られるものは少なくありません。
それでも海外に出るには強い想いと「覚悟」が必要だと思います。
それが準備できていないまま海外に飛び出していった人たちの結末のひとつが「腐ってしまう」なのかも知れません。
腐ってまで海外生活は長く続きません。
多くの留学者がしばらくの腐り生活の後、帰国しますが、「海外留学経験」だけを武器に幸せを探します。
中には上手くいく人もいますが、多くが結局痛い目に合います。
日本はまだまだ新卒を「会社と同じ考えができる歩兵」に育てることが大好きな企業が多い気がします。
自分の意見を言う、主張をする、「未来を築く」ことを求める若者は好かれません。
海外にいたことは少なからずこういうのが嫌いな人には好かれません。「海外にいたからなんだってんだよ、逆に日本語が話せないんじゃないの?」とむしろ避けられたり、忌み嫌われるというケースを私たちもたくさん見てきました。
成功する「留学」への道
この様に、「留学したら成功する」という安易で直線でしかない思想のもと留学することはオススメしにくいというのが私たちのイメージなのです。
なんも「留学なんか意味がない」と言いたいわけではありませんよ!
私たちは「留学」に希望を見る、「未来を」見ることを信じています。
ただ、安易な想いだったり無計画だったり、「留学するだけで」未来がつかめるというイメージでは危ないと言いたいわけです。
なので私たちはいつでも留学相談を「無料」で受け付けています。
SKYPEによる電話相談と、オフィスにご訪問いただいての対面相談、どちらも随時受け付けています。
弊社では北米への留学しか手配させていただいておりませんが、オセアニア方面、ヨーロッパ方面など他方面への留学を考える方への相談もオープンに受けています。地域限定の情報はわかりかねますが、留学自体に対する考えをまとめることや留学後のことについてなどのお手伝いをさせていただきます。
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