留学生から見た「人種差別問題」〜シアトルの実情はどうか?〜

EXS-Blog170422

こんにちは、現地スタッフのMisakiです。

みなさん、最近ユナイデット航空で人種差別的な対応があったとするニュースはご存知でしょうか。ユナイデット航空がオーバーブッキングのためにアジア人医師の乗客を無理やり暴力を使って退席させたとして、事件当日から日本のツイッターでもアメリカのツイッターでもトップニュースとしてたくさんの人がコメントしており、Facebookではたくさんの人が動画をシェアしていました。

ニュース記事はこちら

Pestano, A. V. (2017, April 10). Cops drag United Airlines passenger off overbooked plane.

(Retrieved April 22, 2017, from upi.com)

このニュースをみて、少なからずアメリカってこわいなと思ってしまった方はたくさんいらっしゃるとおもいます。私も知り合いからたくさんの「ニュースでみたけど人種差別に合ってない?大丈夫?」という連絡をいただきました。

そこで今回、私の三年のアメリカ滞在の中での経験を踏まえながらこのトピックについて考えていきます。

1. アメリカには本当に人種差別はあるの?

アメリカに人種差別があるのかと聞かれれば、正直にいって人種差別はよく起きることです。

日本で日本人として生活している私たちにはあまりピンとこないものですが、アメリカにはたくさんの人種や民族の方が暮らしており、他の人種の人に良い印象がないという人たちも少なからずいます。例えば、アメリカで社会学を学ぶと必ずネイティブアメリカンと黒人に対する人種差別について学びます。それほど人種差別問題はアメリカで大きな問題なのです。

私自身、アジア人だからといって人種差別をうけたことがありますし、周りのアジア人の留学生たちも一度は人種差別を経験しているようです

2. どんな人種差別を受けるの

人種差別といっても、さまざまです。単に他の人種が嫌いで無視をするという人もいれば、お店の店員がわざと他の人種の人にひどい対応をしたりというのもあります。

私があった人種差別は、、、たとえば、携帯電話の不具合があり明らかにお店側の手違いなのに、「直したいなら追加のお金払わなきゃダメ」などときちんと話を聞かずに常にお金を払うように請求されました。店員は白人の女性で話し方からして明らかにアジア人の私にだけ態度が悪い。

あまりにも態度が悪すぎてカチンと来たため、

「お金払ってもいいけどちゃんと原因調べてほしいんですけど!!!!!なんで何も聞かないでお金払えなんですか?????」

っとでかい声で言い返すと、黒人の店員のお兄さんが慌てて走ってきて、「気にしないで」と言ってきちんと対応してくれました。結局お店の手違いとわかり、無料で直してもらいました。

私の友達には、もっとひどい人種差別にあった人もいます。

たとえば、ガソリンスタンドで飲み物を買おうとしたら「アジア人には売らない。お前中国人だろ」と追い返されたそうです。

3. シアトルエリアの人種差別はどうか?

先ほど、「私も人種差別を受けたことがある」と書きましたが、他の州からきた友達に聞くと「シアトルエリアは非常に人種差別がすくない地域」だそうです。

たとえば、ラテン系アメリカ人の友達はワシントン州に引っ越してきた理由は、「人種差別が少なく安全だから」だそうです。

彼は以前アメリカ東海岸の小さな街に住んでいましたが、ラテン系への扱いがあまりにもひどかったと話してくれました。

「道歩いているだけでジロジロみられたり、わざと無視されるんだよ。くるってない?」

さらに彼曰く、人種差別の地域差はひどく、人種差別のひどい地域は他人種の人をよく知らない人がたくさんいるから偏見がひどいと話していました

たしかに、私が留学先を決めるとき、留学カウンセラーの方からシアトルとカルフォルニアを強く勧められ、理由はアジア人でも快適に過ごせるということでした。

また、イチロー選手がメジャーリーグ進出のときにシアトルマリナーズを選んだ理由の一つがシアトルエリアが人種差別が少ないからだと聞いたことがあります。

4. 人種差別に遭ってしまったら?

人種差別に遭ってしまうことは、アメリカ生活が長ければ一度はあるでしょう。しかし、忘れてはいけないのが、アジア人をフェアに扱ってくれるアメリカ人もたくさんいるということです。

たとえば、私は学校のクラスで自己紹介がある際に、日本人留学生であることを話すのですが、クラスメイトがたくさん日本の文化について質問してくれたり、「留学生としてこまったことがあれば相談してね!」とか英語すごい上手でびっくりしたよ尊敬するよ!とあたたかい言葉もたくさんかけてもらえます。

買い物先では知らないおばさんから日本が大好きなのと言われたり、自分が日本人留学生であることが誇らしく感じる瞬間もたくさんあります。

また、大学では人種差別問題を重要な問題と考えており、学校全体で人種差別撲滅に励んでいます。たとえば、私の大学では、新学期に教授から「校内で人種差別などで不快な思いをしたら、教授の私かスクールカウンセラーに必ず話してね」っとクラスにアナウンスがあります。特にスクールカウンセラーはかなり細かく対応してくれます。もし学校でひどい人種差別をうけた場合は黙って我慢するのではなく学校に相談するべきです。

まとめ

アメリカには残念ながら、人種差別問題という大きな問題があります

しかし、人種差別が怖いからと言って留学を断念してしまうのは、私は勿体ないとおもいます。なぜなら、人種差別でのいやな思いでなんか忘れてしまうくらい楽しかったり素晴らしい経験をアメリカでできるからです。

ユナイテッド航空の事件については非常に残念で同じアジア人として怖いなとも思います。しかし、すべてのアメリカの人たちがアジア人にそのように対応するわけではありません。そして人種差別に強く反対するアメリカ人がほとんどです。

また、私の場合、人種差別でいやな思いをしたときは最初は怒り狂いますが、また一つアメリカのことを学んだとポジティブに考えるようにしていますよ。

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